頸がんワクチン訴訟 東京でも <br /> <br />子宮頸がんワクチンを接種したあと、体の痛みなどを訴えている患者たちが全国で起こした裁判のうち、東京地方裁判所での審理が１３日から始まりました。 <br />患者が「責任を重く受け止めてほしい」として賠償を求めたのに対して、国と製薬会社は訴えを退けるよう求めました。 <br />子宮頸がんワクチンをめぐっては接種後に体の痛みなどを訴える患者が相次ぎ、全国４つの裁判所で合わせて１１９人の患者が国と製薬会社２社に賠償を求める訴えを起こしています。 <br />このうち東京では１３日から審理が始まり、中学生の時にワクチンを接種した原告の園田絵里菜さん（２０）は、「今も脱力感や関節痛などに苦しめられ、 <br />移動にはつえや車いすが必要です。国や製薬会社はこのような症状にした責任を重く受け止めてください」などと訴えました。 <br />これに対して、国と製薬会社２社は、いずれも訴えを退けるよう求めました。 <br />このうち国は、ワクチンと健康被害との関係を否定しました。 <br />また、製薬会社側は、「国内外でワクチンの有効性は支持されていて、接種と原告らの症状との間に関連性は確認されていない」などと主張しました。 <br />裁判のあとの会見で、原告で、山梨県に住む望月瑠菜さんは、「被告の意見などを聞いて、私たちの現実が届いていないのかなと感じたので、これからも <br />どんどん声をあげて、頑張っていきたい」と話していました。 <br />裁判のあと、２つのワクチンのうち１つを製造している「グラクソ・スミスクライン」の弁護士は、「ワクチンの高い予防効果は、医学的に確立している。 <br />安全性についても、多数の臨床試験や、各国の評価機関などによる検討を通じて確立している。今後の裁判では、ワクチンの有効性や、原告が主張している <br />症状が副反応として出ないことなどを立証していきたい」と話しました。 <br />また、もう１つのワクチンを製造している「ＭＳＤ」の弁護士は、「１７０万人以上を対象とした試験で、原告が主張する症状とワクチンとの間には <br />関連性はないとされていて、今後の裁判の中でも主張に沿う証拠を提出していきたい」と話しました。 <br />2017年02月13日 21時10分
